西洋美術史とは?各時代の特徴や有名な作品をわかりやすく解説!
投稿日:(水)
目次
こんにちは。WASABI運営事務局のジョージです。
西洋美術と聞くと、少し難しそうに感じるかもしれませんが、実は私たちの日常や流行にも深く関わっているんです。
例えば不動産の大手企業であるオープンハウスのロゴは、西洋美術史の1つである「ミニマリズム」をモデルにしているのは有名な話です。
他にもファッションや映画、音楽などにも西洋美術の歴史の中で誕生した技法や構図、色彩が多様に盛り込まれています。
この記事では、そんな西洋美術の歴史を紀元前〜現代までわかりやすく解説します!
有名な作品もご紹介しているので、ぜひご参考ください!
紀元前におこった美術(原始〜ローマ)
原始美術
引用:Wikipedia
原始美術は、先史時代や伝統的な生活を続ける先住の人々によって生み出された美術を指します。
原始美術の最大の特徴は、宗教や神話、日常生活との深い関連性と、形や色が持つシンボリックな意味の追求にあります。
主に、神々や精霊への敬意、狩猟の成功を祈る儀式、あるいは日常生活の一部として制作されました。
有名な作品
・ラスコー洞窟壁画
・アルタミラ洞窟壁画
・ウィレンドルフの裸体像
古代エジプト美術
引用:Pinterest
古代エジプト美術は、紀元前3000年頃からローマ帝国の時代までのエジプト文化におけるアートを指します。
古代エジプト美術の特徴は、宗教的な信仰と死後の生を重視する文化に根ざしていることにあります。 主に、ファラオや神々への奉納、死者のための墓や棺、あるいは日常生活を神聖視するための壁画や彫刻などとして制作されました。
人物像は、頭部は横から、胴体は正面から描かれる特徴的なスタイルで、社会的地位や役割に応じた大きさや姿勢で表現されました。
有名な作品
・ネフェルティティの胸像
・ツタンカーメンのマスク
・ネブアメンの墓の壁画
メソポタミア美術
引用:Pinterest
メソポタミア美術は、古代メソポタミア地域(現在のイラク周辺)のシュメール、アッカド、バビロニア、アッシリアなどの文明における芸術を指します。
メソポタミア美術の特徴は、神話や戦争の勝利、神聖な儀式を反映する形で、細密なディテールや力強い表現で、人々の信仰や王権を体現した作品にあります。
宮殿の装飾、円柱やレリーフの他にも、動物や神々の姿を持つ神秘的な生物が特色として多く描かれ、これらはメソポタミアの信仰や文化を映し出しています。
有名な作品
・ウルのスタンダード
・イシュタル門
・ハンムラビ法典碑
ギリシャ美術
引用:Wikipedia
ギリシャ美術は、古代ギリシャ文明時代の美術を指し、古典主義の源流とも言える美術様式で知られています。
ギリシャ美術の特徴は、人間の理想的な美しさや調和を追求することと、神話や歴史への深い関心にあります。主に、神々や英雄への称賛、アテネやオリンポスの神々の物語、あるいは市民の日常や競技の場面として制作されました。
人体の正確な解剖学的表現やバランス感覚を重視し、大理石やブロンズを使った彫刻、陶器、建築などで、古典的な美しさや高度な技術を示しました。
有名な作品
・ラオコーン
・ミロのヴィーナス
・イッソスの戦い(モザイク画)
ローマ美術
引用:「『永遠の都ローマ』の魅力」カンピドリオの丘④
ローマ美術は、古代ローマの共和制から帝政時代にかけての美術を指します。
ローマ美術の特徴は、ギリシャ美術の影響を受けつつ、より実用的かつ現実的な表現を追求したところにあります。
大理石やトラバーチン、ブロンズを使った彫刻、モザイク、壁画、そしてアーチやドームを持つ建築物は、ローマの力強さや実用主義を象徴しています。特に、コロッセオやパンテオンのような建築は、ローマ美術の技術と規模の大きさを今に伝えています。
有名な作品
・コンスタンティヌス大帝の巨像の頭部
・アウグストゥス像
・真実の口
宗教とともに発展した西洋美術(初期キリスト〜ゴシック)
初期キリスト教美術
引用:ARTFANS
初期キリスト教美術は、キリスト教が公然と認められる前の3世紀から5世紀にかけての美術を指します。
初期キリスト教美術の特徴は、キリスト教の教えや聖書のエピソードを中心にした表現と、地下の墓所やカタコンベを中心とした装飾にあります。
ローマ帝国によってキリスト教を禁じられ、人目を避けて信仰する必要があったため、人々はキリストを魚や羊、善い牧人の姿など象徴的かつ簡潔な形で信仰を表現しました。
有名な作品
・パンを祝福する羊
・善き牧者
・イクトゥス(魚)
ビザンティン美術
引用:世界史の窓
ビザンティン美術は、4世紀から15世紀にかけて、主にビザンツ帝国(東ローマ帝国)中心に発展したキリスト教美術を指します。
ビザンティン美術の特徴は、イコンやモザイク画に代表される人体に動きがなく硬直した表現技法です。
主に、キリストや聖母マリア、聖人たちへの崇敬や、教義の普及と確立、そして皇帝や教会の権威の強化を目的として制作されました。
有名な作品
・ウラディミールの聖母
・ユスティニアヌス帝と延臣たち
・アヤソフィア
初期中世美術
引用:絵を見よう
初期中世美術は、西暦5世紀から12世紀にかけてのヨーロッパで発展した美術のスタイルを指します。
初期中世美術の最大の特徴は、ローマ帝国の衰退後の社会・文化の変動の中で、キリスト教の普及とともに新しい美術の形が誕生したことにあります。
主に、キリストや聖人たちへの献身や修道院での宗教的な生活の表現を中心に制作されました。
有名な作品
・ケルズの書
・ペテロの足を洗うキリスト
・リンディスファーンの書
ゴシック美術
引用:フィレンツェから
ゴシック美術は、12世紀から16世紀にかけてヨーロッパで主に発展した美術や建築のスタイルを指します。
ゴシック美術の特徴は、建築では尖塔(スピア)や大きなステンドグラスの窓、そして優雅で細長いフォームにあります。美術では、感情豊かな表現や日常の風景の描写が増加し、より写実的で人間中心の作品が増えました。
主に、キリスト教の教義や聖人の生涯、そして日常の善悪の対比を象徴するエピソードを基に人々の感情や内面を深く探求し、信仰心をより豊かに表現する試みがなされました。
有名な作品
・シャルトル大聖堂
・ジョット「スクロヴェーニ礼拝堂の装飾画」
・ピサネッロ「エステ家姫君の肖像」
ルネサンスの4つの変容(初期〜後期)
初期ルネサンス美術
引用:Pinterest
ルネサンス美術は、14世紀から17世紀にかけてヨーロッパで花開いた文化・芸術の運動です。
初期ルネサンス美術の特徴は、ギリシャやローマ文化の知識や芸術への回帰、そして自然や人間を真実に捉える写実的な表現への志向にあります。
美術においては、立体感を持った空間を表現する遠近法の技法が導入され、絵画における空間的な奥行きや立体感が追求されました。
これまでの宗教的なテーマ以外にも、神話や人々の日常の生活を題材にした作品が多いのも特徴です。
有名な作品
・フラ・アンジェリコ「受胎告知」
・ボッティチェリ「春」
・ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」
北方ルネサンス美術
引用:アートスケープ
北方ルネサンス美術は、15世紀から16世紀初頭にかけて、主に現在のオランダやベルギーで発展した美術のスタイルを指します。
北方ルネサンス美術の特徴は、細密な観察を基にした写実的な表現と、深い宗教的感受性の結合にあります。
イタリア・ルネサンスと比べると、写実主義等の共通点はあるものの、北方ルネサンスの方が宗教的色合いが強く残っていました。また、油彩画の技法ではイタリアよりも発展していました。
有名な作品
・ヤン・ファン・エイク「アルノルフィーニ夫妻像」
・ヒエロニムス・ボス「快楽の園」
・ハンス・メムリンク「最後の審判」
盛期ルネサンス美術
引用:Pinterest
15世紀末から30年間ほどのイタリア・ルネサンスは盛期ルネサンスと呼ばれ、古代ギリシャやローマと同等といえる美術の完成期とされています。
この時代には、ミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロといった巨匠たちが活躍しました。
初期に登場した人体の解剖や遠近法、明暗の技法が洗練され、人間の肉体や精神的な美の表現がピークに達した盛期ルネサンス美術は、西洋美術史における最も重要な時代として位置づけられています。
有名な作品
・レオナルド・ダヴィンチ「最後の晩餐」
・ミケランジェロ「アダムの創造」
・ラファエロ「アテナイの学堂」
後期ルネサンス美術(マニエリスム)
引用:Wikipedia
マニエリスムは、16世紀中頃から後半にかけて、盛期ルネサンスの後の期間に主にイタリアで現れた美術のスタイルを指します。
マニエリスムの特徴は、ルネサンスの均衡や調和といった価値観からの脱却です。
自然な表現からの逸脱や、不均衡な姿勢、過度な表情、そして独特の色彩使用による不安定さや緊張感の追求にあります。
マニエリスムは、形式や内容の変革を追求する過程で、西洋美術史上の重要な遷移期となりました。
有名な作品
・ヤコポ・ダ・ポントルモ「十字架降下」
・エル・グレコ「受胎告知(托身)」
・ジュゼッペ・アルチンボルド「ウェルトゥムヌスに扮するルドルフ2世」
目まぐるしく変動する西洋美術(バロック〜写実)
バロック美術
引用:Pinterest
バロック美術は、17世紀から18世紀初頭にかけてヨーロッパで主流となった芸術のスタイルです。
バロック美術の特徴は、その豪華で劇的な表現にあります。動きやエネルギーに満ち、感情的な強度を持つ作品が多く、観る者を圧倒することを目的としています。
また、光と影のコントラストが非常に強く、立体的な作品が多いのも特徴です。
有名な作品
・レンブラント「夜警」
・フェルメール「真珠の耳飾りの少女」
・カラヴァッジョ「聖マタイの召命」
ロココ美術
引用:Pinterest
ロココ美術は、18世紀のヨーロッパ、特にフランスで流行した芸術のスタイルです。
ロココ美術の特徴は、その軽やかで装飾的な表現にあります。バロックの重厚さや荘厳さから一転、ロココは優雅で繊細なデザインと、明るく柔らかな色彩によって構成されています。
主題としては、宮廷の日常や田園の風景、恋愛のエピソードなど、軽快で遊び心のあるものが中心でした。
有名な作品
・ジャン・オノレ・フラゴナール「ぶらんこ」
・アントワーヌ・ヴァトー「シテール島への巡礼」
・フランソワ・ブーシェ「水浴のディアナ」
新古典主義
引用:Pinterest
新古典主義は、18世紀後半から19世紀初頭にかけてヨーロッパで主流となった芸術の運動です。
新古典主義の特徴は、古代ギリシャ・ローマの芸術や文化への回帰と、その理想化された形式や価値観の再評価にあります。
ロココの装飾的で軽やかなスタイルに対する反動として生まれため、作品には、明確な輪郭、均衡の取れた構図、そして落ち着いた色彩が特徴的です。
有名な作品
・ジャック=ルイ・ダヴィッド「ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト」
・ジャック=ルイ・ダヴィッド「ソクラテスの死」
・ドミニク・アングル「グランド・オダリスク」
ロマン主義
引用:Pinterest
ロマン主義は、19世紀初頭にヨーロッパで興った芸術・文化の運動です。
新古典主義の理性や秩序に対する反動で生まれたロマン主義では、色彩は鮮やかで、構図は劇的なものが好まれました。
作品には、壮大な自然の風景、歴史や伝説のエピソード、そして深い感情や精神的な探求が描かれることが多いです。
有名な作品
・ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」
・ゴヤ「我が子を食らうサトゥルヌス」
・ドラローシュ「レディ・ジェーン・グレイの処刑」
写実主義
引用:Wikipedia
写実主義は、19世紀中頃にヨーロッパで登場した美術のムーブメントを指します。
写実主義の特徴は、物事を飾らず、客観的・真実に描写しようとする姿勢にあります。モチーフも中流階級の生活や都市の風景、労働者や農民の姿のような素朴なものが主流でした。
これまでの多かった伝統的な宗教や神話のテーマは背景に退き、現実の生活や人々の姿が前面に出るようになりました。
有名な作品
・ミレー「落穂拾い 」
・クールベ「オルナンの埋葬 」
・ミレー「晩鐘」
写真の登場により多様化する表現(印象派〜キュビズム)
印象派
引用:モネの代表作「睡蓮」を解説
印象派は、19世紀後半のフランスを中心に生まれた美術のムーブメントを指します。
印象派の特徴は、瞬時の光や色、空気感を捉えようとする画風にあります。アトリエよりも屋外での即興的な描写を好み、形や色の表現では、具体的な形よりも光と色の感じや印象を重視しました。
アカデミックな当時の美術界に疑問を抱いた画家たちが開いた展示会。そこに出品されたネの「印象・日の出」が印象派の由来とされています。
有名な作品
・モネ「睡蓮」
・ルノワール「レース帽子の少女」
・マネ「フォリー・ベルジェールのバー」
新印象派
引用:国立西洋美術館
新印象派は、19世紀末のフランスで印象派の後を継いで登場した美術のムーブメントを指します。
新印象派の特徴は、科学的な色彩理論を基にした点描法を用いた明るく鮮やかな色彩表現にあります。
この技法は、小さな色の点をキャンバスに重ねていくことで、観る者の目の中で色が混ざり合い、より鮮明な印象を与えることを目的としています。
有名な作品
・スーラ「グランド・ジャット島の日曜日の午後」
・シニャック「フェリックス・フェネオンの肖像」
・シニャック「サン=トロペの港」
後期(ポスト)印象派
引用:Pinterest
後期(ポスト)印象派は、19世紀末に印象派の後を受け継ぎ、その技法や考え方をさらに進化・深化させた美術の流派を指します。
後期印象派の特徴は、印象派の瞬時の光の捉え方から、より主観的、感情的な色や形の表現へとシフトした点にあります。
これにより、より濃厚な色彩や太い筆跡、幾何学的な形状を用いるなど、独自のスタイルが生まれました。
有名な作品
・ゴッホ「ひまわり」
・ゴーギャン「タヒチの女」
・セザンヌ「リンゴの籠のある静物」
象徴主義
引用:Pinterest
象徴主義は、19世紀末から20世紀初頭にかけての美術や文学の流派で、外見よりも象徴や意味を重視するスタイルを特徴とします。
象徴主義の特徴は、直接的な表現よりも、抽象的、象徴的なイメージを用いて人間の感情や精神の内面を表現することにあります。
産業革命による急速な変化による不安から、神話や文学など非現実的なものをモチーフに描きた作品が多いのも特徴です。
有名な作品
・ルドン「キュクロプス」
・クリムト「接吻」
・ミレー「オフィーリア」
表現主義
引用:Pinterest
表現主義は、20世紀初頭、特に第一次世界大戦前後の時期に、主にドイツやオーストリアで興った美術および文学の運動です。
表現主義の特徴は、現実の客観的な再現を目指すのではなく、内面的な感情や感覚を強烈に、時に歪めて表現することを追求する点にあります。
彼らは色彩や形状を大胆に操作し、人間の孤独、苦悩、恐怖などの内的な経験を画布上に映し出しました。
有名な作品
・シーレ「死と乙女」
・ムンク「叫び」
・キルヒナー「街」
超現実主義(シュルレアリスム)
引用:超現実主義(シュルレアリスム)とは?
シュルレアリスムは、20世紀初頭、特に1920年代のフランスで始まった美術と文学の運動です。
シュルレアリスムの主要な特徴は、夢や無意識の世界を探求し、現実と幻想を組み合わせて、珍しく不条理なイメージや組み合わせを生み出すことにあります。
当時の画家たちは、形や色を使って、理論的な境界を越えて人間の内なる感情や欲望を探ることを目指しました。
有名な作品
・ダリ「記憶の固執」
・キリコ「ある一日の謎」
・マグリット「人の子」
キュビズム
引用:キュビズムとは?
キュビズムは、20世紀初頭にフランスで発展した革命的な美術運動です。
キュビズムの特徴は、物体や形を幾何学的な形状に分解し、多角的な視点から一度にそれらを表示することにあります。このアプローチは、物体を固定された一つの視点から見るのではなく、さまざまな角度から同時に物体を捉えようとする試みでした。
原始美術が神話や日常生活との関連で制作されたのに対し、キュビズムは伝統的な西洋の一点透視法を挑戦し、新しい表現の形を探求しました。ピカソとブラックは、この運動の先駆者として特に知られています。彼らの作品は、形や色を新しい方法で再構成し、現実の再解釈を提供することを目的としていました。
有名な作品
・ピカソ「ゲルニカ」
・ブラック「バイオリンとパレット」
・ピカソ「アヴィニョンの女たち」
▼キュビズムとは?特徴や代表的な作品、日本における影響まで徹底解説
戦後を代表する4つの美術(抽象表現〜コンテンポラリー)
抽象表現主義
引用:museum magazine
抽象表現主義は、20世紀中頃にアメリカ、特にニューヨークで興った芸術運動です。
抽象表現主義の特徴は、具体的な形を持たない大胆な筆使い、色の使用、そして感情やエネルギーの自由な表現に重点を置くことにあります。この運動は、内面の感情や精神性を直接的にキャンバスに投影することを試みました。
原始美術が日常や神話との関連で制作されたのに対し、抽象表現主義は感情や潜在的なエネルギーを強調し、具象的な対象を超えて純粋な形や色の力を追求しました。ジャクソン・ポロックやマーク・ロスコなどのアーティストは、この運動の中心的な存在であり、彼らの「アクション・ペインティング」や「カラーフィールド」の技法は、絵画が持つ情熱や直感を強調しています。
有名な作品
・ポロック「収斂」
・ニューマン「who's afraid of red, yellow and blue iii」
・ロスコ「untitled」
ポップアート
引用:Pinterest
ポップアートは、20世紀中頃にアメリカとイギリスで台頭した芸術運動です。
ポップアートの特徴は、大衆文化、消費社会、メディア、広告などの日常的なイメージやテーマを中心に描写することにあります。
作品の大量生産を可能としたシルクスクリーン技法、イラストのような表現などの商業的な要素は、伝統的な芸術の主題や技法とは一線を画した新たなスタイルを確立しました。
有名な作品
・アンディ・ウォーホル「キャンベルスープの缶」
・リキテンスタイン「ヘアリボンの少女」
・ジョーンズ「旗」
▼ポップアートについて詳しくはこちら
ミニマリズム
引用:Pinterest
ミニマリズムは、1960年代に登場した芸術の動きで、極度に簡略化された形状や単一の色、反復的な構造を特徴としています。
抽象的な表現のため、たびたび抽象表現主義と混同されがちですが、その目的は全く異なります。
ミニマリズムが物体や形態の本質を明らかにすべく、シンプルな形状・色彩で描くのに対し、抽象表現主義はアーティストの内面的な感情や直感を大胆な筆致や色彩で表現するのが特徴です。
有名な作品
・モンドリアン「赤、青、黄色のコンポジション」
・ドナルド・ジャッド「untitled」
・ステラ「Harran Ⅱ」
▼ミニマリズムについて詳しくはこちら
コンテンポラリーアート
引用:Pinterest
コンテンポラリーアートは、大まかに言えば1970年代以降に生まれた芸術を指します。
このアートの特徴は、多様性と包括性にあります。歴史的な文脈や伝統的な技法に縛られず、現代の社会や文化、技術の変化を即座に取り入れて反映させることができるのがコンテンポラリーアートの力です。
メディアアート、パフォーマンス、インスタレーションなど、様々な表現方法が用いられます。
有名な作品
・草間彌生「かぼちゃ」
・村上隆「flower」
・KAWS「The KAWS Album」
▼コンテンポラリーアートとは?その歴史やジャンルなどを徹底解説
まとめ
西洋美術史は、ただの歴史的な流れとしてのみ存在するのではなく、私たちの感情や価値観、日常の背後に潜む情熱や思考を映し出しています。
今回の記事を通して、アートはただの絵や彫刻ではなく、人々の心の声や時代の鏡であることを再認識することができたのではいしょうか。
美術史や絵画についてもっと知りたい方は、ぜひ他の記事もご覧ください。
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