個展・展示を楽しむための3つのコツとは?マナーや差し入れについても作家目線で解説
投稿日:(月)
目次
個展・展示を見に行った時の楽しむコツ
こんにちは。
WASABI 登録アーティストの
花と風景の画家 冬乃太陽(とうのたいよう)と申します。
あなたはアートギャラリーへ行ったことがありますか?
「美術館には行ったことはあるけれど、、アートギャラリーだとなんだか怖い。敷居が高い。」
と感じることがあるかも知れません。また、「見に行って、どう見たらいいのか分からない。」と思うかなと思います。
そこで、このコラムでは、「展示を見に行った時の楽しむコツ」を展示する側である作家目線も交えて、お伝えしたいと思います。また、個展や展示に行った際のマナーや、ギャラリーの探し方についても解説します!
ぜひ参考にしてみてください。
個展・展示の楽しみ方【①作品をこんな視点で見てみよう】
好きなのはどれ?私に似ているものはどれ?
まずはあなたの好き、に引っかかるものはどれかみてみましょう。
展示されている作品の中で、自分に合いそうなもの、しっくりくるもの、好きなものはどれか?
「好き」を軸に作品を見てみてください。
そして、「どうしてこの作品に惹かれるのかなぁ?」と考えてみてください。自分が何が好きなのか、自分のことを深く知るきっかけにもなると思います。
意外な自分に気付くことができるかも知れません。
自分のお家に飾るとしたら、どれがいい?
冬乃太陽|ミッドナイトブルー
アートと聞くと難しいイメージを抱かれるかと思います。
「理論が、歴史が、思想が...」といった知識が必要でないと、見ても良し悪しが分からない。と思う方が多いです。
確かにそうなのですが、もっと簡単に見ても良いものです。
アートは知識があったら深く見れて楽しめるし、もっと簡単に好きなように見ていいもの。と捉えて、
アートを家具のように見てみてください。
「自分のお家に飾るとしたらどれがいいかなぁ。」と見てみてください。
「この作品が、お家のあそこにあったら、素敵かも。かっこいいだろうな。」
「豊かな気分で暮らせそう。」
と想像をしながら、インテリアを選ぶようにアートを見てみてください。
きっとワクワクしてきて、より作品を身近に感じられると思います。
個展・展示の楽しみ方【②作品のココを見てみよう】
作品の画材や素材は何でできている?
冬乃太陽|ひたむきな愛、アナベル
その作品は何でできているのか見てみてください。
どんな絵の具なのか、どんな素材なのか。
作品の下にはキャプションと呼ばれるカードが添えてあります。
そこに、大きさや技法、価格などの作品情報が書かれています。
気になった作品の素材を知ることで、どうやって作ったのかな、描いたのかなと想像を巡らせるのも、楽しむコツの1つです。
作品の質感、側面など視点を変えて見てみる
大橋澪|FLOW - SANDCASTLE 004
ざらざら、きらきら、でこぼこ、ツルツル、、とした物理的な素材感を見てみてください。
パソコンやスマホの画面からは感じられないモノとしての存在感を楽しめます。
素材感は、実物を見ないと分からないモノなのでおすすめです。
暖かそう、美味しそう、明るそう、冷たそう、、とした感覚、
作品を真正面からでなく、側面はどうなってるのか見たり、歩きながら見たり、近くで見たり、離れてみたり、と視点を変えて見てみてください。
見え方の違いに新たな発見があると、ハッとして面白さを感じられます。
作家が他の作家の作品を見に行く時は、素材をよく見たりします。
自分が扱う素材とは違うものを見て、表現方法を学ばせていただいたりします。
個展・展示の楽しみ方【③作家やギャラリストに聞いてみよう】
美術館とギャラリーの違いは、作家本人に会える機会があることです。
美術館の多くは著名作家や物故作家が多く、なかなかご本人様に会える機会はありません。ですがギャラリーでは、オープニングや週末に作家本人が在廊し、話を伺うことができる機会があります。
または作家がいなくても、ギャラリースタッフさんに作品について質問することができますので、
気になった作品や作家について質問をしてみると、より作品に親しみを持てて楽しめます。
例えば、あなたが気になった(目を留めた)作品について、こんなことを聞いてみてはいかがでしょうか?
質問例
□この作品はどういう作品なんですか?/何を表現しているのですか?(解説を聞いてみる)
□作品のテーマはなんですか?(制作の意図を聞いてみる)
□そのほか、気になったことがあれば初歩的なことでも聞いてみてください。
(画材について、影響を受けたものについてなどなど。)
作品について作家やギャラリーさんは、概ね快く答えてくれると思います。作家さんによっては制作過程を企業秘密にしている方もいますので、
皆さん、お話しできる範囲で答えてくださいます。
ただし、パーソナルすぎる質問内容、個人的なことを興味本位で根掘り葉掘り聞こうとするのは大変失礼に当たるので、お気をつけくださいね!(作家だって人間だもの)
そんなつもりはなくても、あなたがギャラリーストーカーと間違われてしまってはいけませんので...。
自分の身を守りつつ、作家さんやギャラリーさんとの会話を楽しみましょう。(私も見に行く時は聞きたいことを整理して、無闇に質問しないように気をつけています。)
きっと新鮮な刺激が得られます。
展示の醍醐味の1つは、実際の作品を見れること、作品を前にして話ができることです。
個展や展示を見る時のマナーは?差し入れってどうしたらいいの?
展示のマナーについて、あなたも気になるかなと思います。
大きく気をつけたいことは2つです。
1. 作品に触れないこと
2. 撮影可能か(SNSに載せて良いか)確認すること
です。
1.作品に触れないこと
引用:FIGARO.jp|ルーアン美術館
「作品に触れないこと」は必須です。
質感がしっかりある(ゴツゴツ、ふわふわ、ツルツルなど)作品は、思わず触ってみたくなるものですが、グッと我慢してくださいね。
作品の破損、汚れの原因になり、それらが著しい場合には買取していただくことになるかもしれません。
そして手で触れていなくても、、あなたの服やカバンが作品に触れてしまうかも...
一緒にいるお子様が思わずぶつかったり触ったりしてしまうかも...
作品もご自身も守るためにも「作品に触れないこと」に気をつけてくださいね。
(真心込めて作った作品が破損したり汚れたりしたら、作者も悲しいです。)
2.撮影可能か確認すること
「撮影可能か確認すること」は、ネット時代において大切なことですね!
(最近は、撮影可能でSNSも可能なところが多いですね。)
そして会場によってルールが違いますので、撮影する前に会場のスタッフさんに聞いておきましょう。
全部OKのところもあれば、全部NGのところもあります。撮影、SNSに一定のルールがあるところもあります。
撮影ルール例
□正面からの撮影はNG(斜めはOK)
□作品単体を撮るのはNG(空間全体、遠目からの撮影はOK)
□他のお客様の顔が写り込んだ写真はNG、SNS不可
□撮影は良いがSNSは不可
□SNSにアップするときは必ずタグ付けやメンションをする等
会場によって細かな違いがあるかと思いますので、よく確認してくださいね!
私個人としては、個人で楽しむ範囲での撮影やSNSアップは大歓迎です。
その時は、作家をタグ付けして展示情報の拡散に協力していただけると、すごく嬉しいです!!!!
ですが時々、真正面から作品を撮られたり(コピーされるのでは?)、他のお客様のお顔が映ること(プライバシーは大丈夫かな。)は、ちょっと怖いなーと思うことがあります。
なので、作品を撮る時は空間ごと撮影したり、斜めから撮ったり、一部だけを撮影したり、お客様のお顔が映らない角度にしたり、と気を配っていただけると嬉しいなと感じております。
動画撮影について
最近は動画での撮影も増えてきているなと感じています。
動画は会場の臨場感や作品の存在感が伝わりやすいので、撮影したくなります。
こちらも、会場のスタッフさんに確認してくださいね。
そして撮影OK、SNSもOKだった場合、他の方の声や会話が入りそうなら音声はオフにするのが無難です。
(音声は、私個人としてはとても気を配りたいところだと最近感じています。)
知らず知らずに他人のプライバシーを侵害してたら、、、と思うとちょっと怖いかなと思うので、動画をSNSにアップする際は、「音声チェック&面倒ならオフ」にするのをおすすめします。
さてマナーについて、気をつけることがわかりましたでしょうか?
「作品に触れないこと」「撮影は会場に確認すること」の2つに気をつけて、安心してアートを楽しんでくださいね!
差し入れってどうしたらいいの?
お知り合いの作家さんの個展やグループ展に行く時は、何か差し入れをしたいと思うことがあると思います。また、大事な個展だからお花を贈りたいと思うこともあると思います。
そのような差し入れをしたいときに気をつけたいことは、
食べ物や物品
□その作家さんが好きなもの
□常温・日持ちするもの(会場に冷蔵庫がないことも)
お花を贈りたい時
□花束など直接作家さんに渡す
□会場に置いておくタイプなら初日に届くように手配する
(会場によっては生花のプレゼントがNGな場合も。生花を初日に配送したいときは、先に会場に確認を!)
です。
他にもわからないことがあったら、作家さん、会場のスタッフさんに問い合わせてみてくださいね。
実際にギャラリーや画廊に出かけてみよう(探し方)
さて、展示の楽しみ方がわかると、実際に行ってみたくなりますね。
まずは身近で、あなたの住む街にあるギャラリーさんから見に行ってはいかがでしょうか?
探し方
□Googleマップで検索
□WASABI登録アーティストさんの展示情報
□美術手帖さんの展示情報
□個展なびさん
□SNSで検索
他にもギャラリーさんに行くと、他の展示DMハガキやチラシが置かれているので、それをもらって更に他の展示を見に行くなど、どんどん楽しみが広がっていくと思います。
ぜひこれらで探してみてください。きっと良い出会いがあります。
それでは、展示の楽しみ方のコツ、いかがでしたでしょうか?
これからもアートであなたの暮らし・人生が豊かになれば私も嬉しいです。
冬乃太陽でした。
ではまた〜。
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