弾けるようなカラフルな絵画の世界。ハタヤマ流・アートで成功を掴むための秘訣とは?【アーティスト・ハタヤママサオインタビュー】
投稿日:(金)

目次
ハタヤママサオのフィルターを通してみると、いつもの見慣れた景色がカラフルに踊り出す。 独学でアートを学び、様々なパブリックアートを手がけて人々を笑顔にする、ハタヤママサオの素顔に迫ります!

ハタヤママサオ | WASABI(ワサビ)アート通販
自身のカラフルな感性に目覚め独学にてアート活動開始。感じたもの何気ないモノを独特な形と色彩に変換し、見た人に勇気とハッピーを与える作品が特徴。

ハタヤマさん、今日はよろしくお願いします!私はいま実は、ハタヤマさんのポップアップショップである「hata POP works」に来ています。すごい素敵なスペースですね!

ありがとうございます!
9月にオープン予定です。


そうなのですね。原画もですが、グッズの数もすごい。カラフルで眺めているだけで楽しいですね。

やっぱり描いてて自分もワクワクするものをどんどん産み出していきたいですね。

ハタヤマさんは、最近だったら大阪水上バスの「日本初のアート観光船」のペイントを手がけられるなど、本当に色々と活躍されていますよね。昔から絵は描かれていたんですか?


子供の頃から好きでしたね!漫画家になりたいな~と思っていました。でも絵を本格的に描きだしたのは27歳の時なんです。

え、結構最近ですね!きっかけは何でしょうか。

元々はバーでバイトしてたときに、バーに飾るように絵を描いたら売れたんです。「絵が売れる」っていう概念がなかったので驚きましたね。スタートはそこからです。
世界をカラフルな絵画に変換する

そこから普通に会社員になって、余裕出てきた時に何かサイドビジネスないかなーと。その時にバーで絵が売れたことを思い出して、絵をポストカードにして路上イベントで売ってみたんです。結構すぐ売れました(笑) それが10年前くらいです。

そうなんですね。いま、ハタヤマさんの絵ってはっきりと「あぁこれはハタヤマさんが描いた絵だ」って分かりますけど、この画風は前からですか?

いや、前はキャラクター書いてましたね。その時は画風がぶれてました。なんでも描けるし、どれもこれも反応があるからやめられない。逆に焦りました。


自分のスタイル決めないと、と思ったんです。で、ポケモンみたときに、キャラってなんぼでもあるなーと。この路線は無理だなと思いました。

なるほど。

で、どうしようかと考えた時に、ふとモノクロのパトカーをカラフルに描いてみたんです。それがこの画風の第1作目ですね。よし、これで俺はやるぞと思いました。


なるほど!ハタヤマさんの作品のモチーフって実際にある街並みとか、機械とか、動物とかが多いですけど、どれもハタヤマ流にカラフルに変換されてるんですよね。伝統的なものとか、地味なものほど描いてて面白いんじゃないですか?

そうですね!
これ描いたらウケるかな?という大阪人気質が絵にもあるかもですね(笑) 昔はグッズを意識した作品作りをしてましたけど、いまは原画を描くのが楽しいですね。
デジタルからアナログへ

この昔の作品はデジタルで描かれてたんですね。

そうですね。
下絵を鉛筆で描いてパソコンで色をつけてました。

そっちの方が楽は楽ですよね。でも今は原画をアナログで描かれているようですが、何か違いはあったんですか?

このデジタルの絵の原画ほしいって人が出てきた。原画ないねんけどなーと思って…(笑)でもそういう人の声に応えたいと思いましたね。で、描き始めました。

パソコンだったら色をどんどん変えられますけど、原画だとそうはいかないから大変ですよね。

そうですね、アクリルの場合は一回塗ったら変えられない。最初は苦労しました。でも、今は絵の具の方が色を表現できる。蛍光色も綺麗に出ますし、楽しいですね!

大きい絵もたくさん手がけられてますよね。私はこの絵すごく好きです!大阪の町を描いたアートですよね。


そうですね。大阪観光局主催”大阪MICEディスティネーション”にゲストアーティストとして出演時に描いたもので「osaka八百八楽」という題名です。

大阪、働いていた場所なのですごく見ていて楽しいです。いま住んでる方なら余計にワクワクするでしょうね。町を描くのはお好きなんですか?

好きですね。
遊び心をいつも心がけています。「よく見たら大阪?!」みたいな。 大きいサイズに細かく描いてくのも好きですね。
人生の勝負時に覚悟を持って挑む

そういえば、この8月で会社を退社されてアート一本でされていくということで…改めておめでとうございます。大変なご決断でしたね。

ありがとうございます。5年前くらいから絵が売れだして、片手間でやりたくない、アーティストとして100%原画にかきこみたいと思ったことがきっかけですね。


100%アーティスト・ハタヤママサオとなるわけですね。

極端な話、会社での仕事は会社内の評価だけだけど、絵は全て自分に評価が返ってくる。かわいいとかおしゃれーとか言われたら後ろでニヤッてしてます(笑)受けた評価はプロフィールと一緒にずっと残りますから、やりがいがありますよね。

そうですよね、よくわかります。でも、周りからは思い切りましたねって言われません?

いや~、ひっぱりましたね。僕は家族もいるし、慎重に。悩んでいる間はいかんとこ。いける!と思った時は迷わずいこうと思いました。

いける!って思った一押しはなんだったんですか?

ルーブル美術館の展示をしたときに、海外での反応もよかったんです。でも会社員をしていたから、なんだかんだ時間の融通はきかなくて。


それで、悩んでいる時に言われたのが、「給料形態の仕事はたくさんあるし、最悪失敗してもサラリーもらえる仕事はあるけど、世界に挑戦出来る"ハタヤママサオ"はハタヤマしかいないから絶対に勝負するべし!」という言葉。それに背中を押してもらえました。

唯一無二の存在になれるということですもんね。 いまお話されていることは、アーティストのジレンマだと思うんです。サラリーをもらえる仕事があるから安心して作品を作れるけど、時間の拘束があるから思うように作品作りができない、とか。

そうですよね。 僕は美大を出ていないこともあるんですけど、アーティストであっても社会に出て仕事すること自体は、人間関係の勉強とか、交渉の勉強にもなるのですごく価値があることだと思うんです。自分で責任を持って勝負時を決めればよいのだと思います。

勝負時ですか。

僕は30代からのスタートでしたが、例えば20代のうちに絵の技術をあげながら仕事もしてお金を貯めて、30歳から勝負すればいい。サラリーマンの特権ってたくさんあります。ローン組める、とかね(笑) そういう特権はちゃんと活かした上で、学んだことを吸収して、勝負に出ればいいと思います。今の時代はそれが出来るから。

すごく説得力があります。アーティストでなくても、こういうことに悩んでる方は多いですが、何をやるにも覚悟は必要ですよね?


もちろんです。
僕は今ある現状でがんばれない人が、絵では成功するということはあまりないと思うんです。どこの場所でも本気で頑張れる人が成功する人やろうし、戦略や覚悟は必要ですよね。
物事を決定するキーマンは誰?

ハタヤマさんは、大阪マラソンとか、サマソニとか、かなり大きい仕事もされてますよね。多くのアーティストにとって憧れでもあるかと思いますが、これはどうやって繋がったんですか?


とにかく、人の目になんぼでも止まらないとダメって思いました。 場所を自分で訪ねて、なんかピンときたとこには置いてもらったり。そんなことをしてたら、こんな話が舞い込みました(笑)

え~!すごいですね(笑)

たまたま大阪マラソンのデザインやってる人が飲んでたんです。で、僕の絵をみて、即呼び出されて、来年のMIZUNOの大阪マラソンTシャツののデザインしてくれないか?と。他にも、BEAMSでTシャツで出すからやらへんか?とか。

す、すごい。作品の力もそうですけど、その後話を進める上では人間力も大事ですよね。

絵は好みですからね。 でも、関係者が1000人おってもデザインを担当しているひとは2人とかだったりしますよね。その人がデザインに関する物事を決めてるわけだから、そのキーマンのハートをいかに掴むかが重要ですね。

キーマンを嗅ぎ分ける力も大事ですね。

そうですね! でかい組織でも決める人は必ず決まっているから、いかにその人に気に入られるか。それは海外でも通用すると思うんです。

海外でもですか?

はい。 例えばヨーロッパを漠然とターゲットにすると途方にくれるけど、ヨーロッパのアートのキーマンを探してくる!だったらなんとかなりそうじゃないですか? それは世界でみてもらえるきっかけになるはずだと信じています。
ハタヤママサオワールドを世界へ

世界を視野にいれてらっしゃること、本当にすごいですね。ハタヤマさんなら叶えてしまう空気があります。今後更にやってみたいことはあるんですか?

色々あります!絵本もやりたいし、塗り絵もやりたい。アパレル関係なんかもやってみたいですね。


もはや「画家」というよりは「ハタヤママサオワールドを作る」といった感じですね。

ですね。自分を知ってもらえるものであれば、何でもやりたい。ハタヤママサオワールドを世界へ広げて、たくさんの人をハッピーにしていきたいですね。

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MABO Ishikawa 東京都あきる野市出身。西多摩地域にある瑞穂町にアトリエを構え、唯一無二の作品を生み出し続けるアーティストMABO Ishikawa。 銅、真鍮を使った作品に至った本日までの活動をインタビューさせてもらった。 現代アートーアート