「岡本太郎と巴里展」@川崎市岡本太郎美術館。みていて疲れるほどの迫力の作品群

by WASABI運営事務局

2017.8.12

アート探訪

「岡本太郎と巴里展」@川崎市岡本太郎美術館。みていて疲れるほどの迫力の作品群

「岡本太郎と巴里展」@川崎市岡本太郎美術館

日本人に馴染みがある芸術家の一人である「岡本太郎」


大阪万博公園の「太陽の塔」、渋谷駅構内にある「明日の神話」など、いま現在もその作品達は私たちに強烈な印象を残しています。


その岡本太郎の出身地でもある川崎市は生田緑地の中にある「岡本太郎美術館」の「岡本太郎と巴里展」にいってきました!現在常設展の他に子供も大人も楽しめる「岡本太郎と遊ぶ」展が開催されています!


展示をみた後は、周りの緑地でのんびりと子供と遊ぶことが出来るのが、都会の美術館にはない魅力。緑地内には釣り堀やゴルフ場もあるんですよ。




それでは、岡本太郎の鮮烈な世界に飛び込んでみましょう!


みていて疲れるほどの迫力の作品群

岡本太郎美術館の入り口には、シンボルタワーである「母の塔」が。




伸び伸びと手を伸ばす生命を表したようなこの塔は、「タローホワイト」という真珠色のクラッシュ・タイルを使っているとのこと。ほのかに輝く母の塔の下で、塔の合間を縫うように子供が追いかけっこ。なんとものどかな光景です。


さて、いよいよ岡本太郎美術館の中へ。まずは常設展をみてみましょう。


少しお金はかかりますが、美術館にいくのであれば音声ガイドを借りることをおすすめします!


特に具象と抽象が入り乱れた岡本太郎作品はパッと見るとなかなか難解ですが、その時代背景やモチーフの意味を知ったら何倍も楽しめるものたちばかり。




まずはアートを見て自分なりにあれこれ想像を巡らせてから、音声ガイドを聞いてみると謎解きのようで面白いかもしれません。


岡本太郎美術館の特徴的なところは、順路がないというところ。


彫刻作品、絵画作品とカテゴリーごとにまとまってはいますが、迷路のように気の向くままに進むといろいろな発見がある面白いつくりです。展示方法もとても凝っていて、まるでひとつのアトラクションのよう。かなり小さな子供でも楽しめるのではないでしょうか。


絵画や彫刻のみならず、椅子のデザインや小説などの文章も手がけた岡本太郎ならではの幅の広さで、ところどころにある岡本太郎デザインの椅子に自由に腰掛けながらゆっくりと作品を楽しむことができます。


迫力ある作品のほとんどは残念ながら撮影禁止ですが、溢れるような色のエネルギーは真剣に見入っていると疲れてしまうほど。


岡本太郎は権力や権威を振りかざすものに徹底して反抗したと言われ、その何事かに挑むような姿勢はたしかにどの絵にも表れているように見えました。特に好んで使ったと言われる「赤色」はほとんどの作品に使われていて、鮮烈な印象を私たちに残します。


こちらは公式サイトにも代表作として掲載されている「森の掟」




森を逃げ惑う生き物を恐ろしい形相で食べるチャックのついた化け物。


これは権力を笠に着るということをチャックを使って表現したと言われています。チャックを開いたら何もない空っぽの中身が露呈する、そんな風刺表現でしょうか。


この他にも、その時々の世相を岡本太郎流に風刺したり、激励したり、怒りをぶつけたりした作品がたくさん。


見ていると…とても面白いのですが、やはり疲れます。


まさしく自身の著書の中で、芸術は「うまくあってはならない。きれいであってはならない。ここちよくあってはならない。」と表現した通り。ただひたすらに圧倒されたり、少し恐ろしくなったりするのが新鮮で癖になりそうです。


途中には撮影可のコーナーも。




デザインされた椅子の側にはこんな独特の表現も。




岡本さんの目に世界はどう映っていたのか、本当に不思議。


椅子そのものもアーティスティックなので、子供が座ればおしゃれな写真もたくさん撮影出来そうです。


最後には、いくつもの顔を持つ岡本太郎を映像と写真で解説してくれるコーナーが。


画家でありながら文章を書いたり、彫刻だけではなく食器まで作ってみたり。更に、縄文土器の美しさに岡本太郎が感銘を受けたことで、日本美術史は縄文時代から語られるようになったというから、いかに幅広い分野に岡本太郎が影響を与えたかがわかります。




その岡本太郎の解説文を、小学生くらいの男の子がじっと眺めていたのがとても印象的でした。


その奥の企画展「岡本太郎と遊ぶ」展では、「さわって遊ぶ」「おと・リズムで遊ぶ」「ことばで遊ぶ」「仮面で遊ぶ」「においで遊ぶ」「遊ぶ字に挑戦!」といったテーマで、五感をつかって太郎作品に挑戦する体験コーナーが設置されています。岡本太郎の作品に直で触れる貴重な企画展、大人も子供も一緒に楽しめるものでした。


通常の美術館とは違い、展示方法ひとつとってもエンターテイメント性の強いユニークな岡本太郎美術館。 ぜひ夏休みの行き先のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。




場所
川崎市岡本太郎美術館
アクセス
小田急線向ケ丘遊園駅最寄
会期
2017年10月15日(日)まで(岡本太郎と遊ぶ展)
休館日
月曜日(月曜が祝日の場合は除く)
開館時間
9:30~17:00(入館は16:30まで)
観覧料
一般900(720)円,高校・大学生・65歳以上700(560)円,中学生以下無料(常設・企画展共通)
詳しくはこちらから
http://www.taromuseum.jp/

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