2017年のインテリアトレンドとは?毎日インテリアに触れるコーディネーターが解説!
投稿日:(金)
目次
インテリアにもトレンドがある
インテリアもファッション同様、流行があります。
「2017年、かっこいいインテリアって?」どんなトレンドがあるのでしょうか。どうせならトレンドをうまくとりいれて、かしこく部屋の雰囲気を変えていきたいものです。
2016年から2017年の冬にかけて流行するインテリアをキーワードは3つ。
「塩系インテリア」「エクレクティク(折衷)」「クラフトマンシップ」。
いったいどんなインテリアなのでしょう?写真を交えながらご紹介しましょう!
塩系インテリア
2017年に流行するインテリア、ひとつめのキーワードは「塩系」です。男の子っぽい、さっぱりとした、無骨で素朴、モノトーン+木材の質感・・・そんなインテリアの人気が高い傾向にあります。この傾向はこれからもまだしばらく続くと思われます。
白と黒とグレー。ざっくりとした廃材のような木質感の家具や、額縁、冷たさを感じる金属質な質感のものなど。
素っ気ないくらいにさりげないデザインのものを並べ、綺麗に花瓶に生けた花を飾るのではなくてエアープランツやサボテンを「こいつらほっといても育つんだぜ」ぐらいの素っ気なさで棚に並べたりしておくのです(本当はめちゃめちゃお手入れをしているのですよ)。
とてもあっさりとしているけれど、その中に強さがあるインテリア。それが「塩系」です。
エクレクティク(折衷)
もう一つのキーワードは「エクレクティク(折衷)」です。
一つのインテリアスタイルで綺麗にまとめ上げることはせずに、様々な年代のもの、さまざまなテイストのものをブレンドしていく「エクレクティク(折衷)」。これは、イギリスのインテリアデザイナーたちが得意としています。
こちらの部屋は「エレガント×モダン」。カーテンのフリルなどエレガントなクラシカルさを出しつつも、全体の色調は落ち着いています。男性にもしっくりくるインテリアになっています。
こちらは日本でも馴染みのある「北欧×和モダン」。色味と彩度を揃えれば、畳でも北欧柄のタペストリーやクッションがマッチします。盆栽や焼き物も配置すれば、一捻りある和室の完成です。
例えば1960年代のアンティークのネコ脚の椅子があったら、普通はそこにクラシカルな油絵を飾りそうですけれど、あえてパンクロックなポスターを組み合わせてみる。そんな感覚が「エクレクティク(折衷)」で、世界的に流行のインテリアデザインの一つです。時代感の違うものを重ね合わせる高度なセンスが問われます。
おばあちゃんの家にある古~い桐箪笥を譲り受けて、POPなアートを飾ってみるというような整え方が今とてもクールなのです。
ちなみに余談ですが、ネット通販のインテリアランキングをちらりとのぞいてみますと、イームズの「シェルサイドチェア(の、レプリカ)」が良く売れているというのがわかります。イームズはアメリカのデザイナーですからインテリアのジャンルでいうと「ミッドセンチュリー系」なのですが、北欧インテリアにも、塩系インテリアにも、和風にもシンプルモダンにも、違和感なくとけこめる万能選手なので人気があるのでしょう。
クラフトマンシップ
3つめの冬のインテリアのキーワードは「クラフトマンシップ」です。
人の手が介在されたもの、丁寧に手作りされたもの。そういうところから私たちはぬくもりを感じ取ることが出来ます。印刷プリントではなくて刺繍の施されたカーテンだとか、プラスチックではなくて陶器のお皿だとか、ビニールコーティングされたテーブルクロスではなくて藍染の布だとか。
人のぬくもりが感じられるインテリア用品あるいは作品を、お部屋に置いてみましょう。1つあるだけで、ホッとこころが落ち着くことと思います。
3つのキーワードに加えて大切なこと
さて、2017年のインテリアトレンドについて説明してきましたが、それに加えて大切なことがあります。
「季節感」を大事にしているかどうか、ということです。
季節が変わると、感覚が変わります。肌寒くなってくると、そろそろセーターを出してもいい頃かなとか、新しいコートが欲しいな、などと思うようになります。
スーパーマーケットに行けば、野菜の顔ぶれがいつの間にか変化して季節の移ろいを感じます。「寒くなってきたね」「暑くなってきたね」なんてのんきに人と会話しはじめたと思えば、知らないうちに季節はもう変わっているのです。
人は季節感を感じられるものを5感で求めます。
視覚、嗅覚、触覚、聴覚、味覚。冬であれば、もこもこと柔らかくて暖かい触り心地の良いものに惹かれますし、爽やかなブルーよりもオレンジや赤っぽい暖色系の色に惹かれるようになります。
本格的に季節が変わってしまう前に、お部屋のインテリアも支度をするのがオススメです。簡単に変えられるクッションカバーは、冬はウール素材やフリース素材にし、夏はさらっと爽やかなコットン素材にしてみましょう。
インテリア小物も同様です。
窓辺にぶら下げたサンキャッチャーは夏はキラキラと綺麗ですが、秋冬はいったんひっこめて、フエルトで作ったガーラントなどに吊り替えてみましょう。
こうしてちょっとずつちょっとずつ小物をチェンジしていくだけで、季節を感じられる心地よいインテリアになっていきます。
そうそう、壁に掛けたアートも。季節感を感じられるように、是非模様替えしましょう。WASABIのサイトでぜひ探してみてください!
インテリアにお金をかえたいポイントは?
さて、とはいえインテリアにかけられるお金は限られてきます。最後に「インテリアのここだけはこだわってほしい!」というポイントを伝えます。
ここだけは押さえてもらいたい、ここだけはお金をけちらないで欲しいというインテリアのポイントは3つあります。
1.ファブリックがジャストサイズであること
2.照明にこだわること
3.部屋にアートがあること
少しのことに気をつけて、もっとインテリアを楽しみましょう。 さぁ、のんびりしているとすぐに2017年の春夏がやってきます!
まずはいま、この季節を楽しむために、お部屋のインテリアを考えましょう!
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