【保存版】絵画を保管する最適な方法とは?アートを長く楽しもう!長期保管のための管理アイテムも。

投稿日:(水)

アート

目次

2024.1.16.UPDATE

こんにちは!アート通販サイトWASABIでコーディネーターを務めています、meikoです。

 

今、このコラムを読んでいるということは

「どうやって絵画を保管すれば良いの?」

とお悩みなのではないでしょうか。

 

「購入前に作品の保管について知りたい」

「絵を交換したい」

「今ある絵をとりあえずしまいたい」

 

人によってそのきっかけは様々ですが、大切なアートの傷や色の変化を避けたいことは皆同じです。

 

しかしいざ行動しようとすると、梱包材の種類や温度/湿度の調整方法など、いくつも疑問点が出てきますよね。

 

そこでこのコラムでは、

・すぐに実践できる絵画のお手入れ方法

・長期保管のための便利なアイテム

・点検時に役立つチェックリスト

をご紹介していきます!

 

アートの保管は大変に感じるかもしれませんが、

大切な絵と長く一緒に過ごすためにも、

ぜひ最後までお読みください。

 

絵画を保管のための3ステップ

アートや絵と一口に言っても、

その種類は様々ですよね。

 

しかしどんな種類のアートにも共通する

保管の基本というのがあるんです。

 

絵画保管における3つの基本

(1)絵についた汚れとほこりを落とす

(2)やわらかい布で包み、箱に入れる

(3)適切な保管場所を"作る"

 

この基本のステップを覚えておけば、

絵が大きく痛むことはありません。

 

では詳しく見ていきましょう!

 

(1)絵についた汚れとほこりを落とす

画像

作品自体が剥き出しになっている原画の場合は、

作品の表面にほこりが積もっていることが多くあります。

 

これをそのままにしておくと、

カビや退色の原因となってしまうため

 

必ず落としましょう。

 

素手でほこりをはらう方もいますが、

皮脂がついてしまうため控えてください。

 

マイクロファイバータオル等の

やわらかい布や筆を使用し、

優しく払うように落とすのがおすすめです。

 

もしくは、ジェットブロアーのように

風圧をかけて落としても良いですね。

   

額縁に収まっている作品の場合は、アクリル板にも

汚れが付着している場合があります。

 

この場合も優しく拭き取ってください。

四隅のゴミは綿棒を使って逃さないように

アクリル板汚れ
 

表面はもちろん、

額縁の内側の四隅に溜まったゴミ

丁寧に落としてください。

その際には綿棒を使うと便利です。


綿棒で掃除
 

この一手間がフレームを長持ちさせるコツです◎

 

ちなみにキャンバス作品を

アクリル板のついた額縁の中に収納するように

飾ることもできるのをご存知ですか?

 

その役割はほこりよけだけではありません。

 

今は下の写真のような

UVカット機能付きのものも販売されており、

日光による絵の退色を防ぎやすくなっています。

もし既製品では事足りない場合は、

額縁専門の通販サイトや

画材の専門店である世界堂

東急ハンズの店員さんに相談してみましょう。

 

きっとあなたの絵にぴったりの額縁を提案してくれるはずです。

 

(2)やわらかい布で包み、箱に入れる

絵画 保管

ほこりや汚れが落とせたら、

作品の表面に傷がつかないように

やわらかい布で包みましょう。

 

そして、作品を衝撃から守るために

箱に入れてください。

 

この時、通気性を保つために

段ボールなど紙製の箱を選んでください。

 

ご自宅にある段ボールを解体し、

作品のサイズに合うように組み立て直したもので問題ありません。

 

ビニール袋やプチプチなどの

プラスチック性の素材は、

短期間の保管の場合には手軽で良いでしょう。

 

しかし長期間放置した場合、

袋の中で湿気が発生してしまう恐れがあります。

 

そのため湿気を

ある程度吸ってくれるような布が良いのです。


画像
 

このとき包む布の汚れにも注意してください。

 

繊維の粗いゴワゴワのタオルや、

雑巾として使われていたものは避けましょう。

管理にこだわりたい方にはセパレート紙がおすすめ!

 絵画 保管

 

 

管理にこだわりたい方や

作品の表面の傷が気になる方には、

専門家が使うような

『セパレシート』をご紹介します。

 

油絵など、癒着性の高い表面の場合は

特に重宝するでしょう。

 

湿気の高い場所で保管せざるを

得ないような場合にもおすすめです。

額縁に入っていない紙のみ作品の場合は、

文房具屋さんで売られているような一般的な

ファイルを用いて保管しても問題ありません。

 

そうすれば額縁を使い回せて便利ですね♪


(3)適切な保管場所を"作る"

ここが最も重要なポイントです。

この場合の「適切」は以下の状態を指します。

「適切」の意味

・風通しがよい

・直射日光が当たらない

・気温・湿度が一定である
(気温は20℃前後、湿度は50%~60%が理想)

 

しかし、一年を通してこの条件を

満たしてくれる場所は(しかも自宅で)

そうそう見当たりませんよね....。

 

ならば、この環境を作るしかありません

 

そのためには、以下の3つを揃えましょう。

 

・サーキュレーター

・湿気とり

・温度/湿度計

 

サーキュレーターを購入するのが難しいという方は

扉や窓をこまめに開けることで対策をしてください。

 

湿気とりはクローゼット用のものでもOKです。

温度/湿度計まで使用するのは

大げさに聞こえるかもしれませんが、

 

通年同じ場所に保管したいのであれば、

夏の湿気と冬の乾燥の状態を

把握することが必要です。

 

これを怠ると、作品にカビが生えたりヒビが入りやすくなってしまうのです。

 

また温度/湿度計は大切な作品だけではなく人間が家で快適に過ごすためにも役立ちます。

 

この機会に一家にひとつ、温度/湿度計を備えてみてはいかがでしょうか?

 
 

以上の3点セットを揃えて、絵が過ごしやすい環境を頑張って整えていきましょう!

収納するときは必ず立てかけて!

絵画 保管 

最後にもうひとつ、収納時に注意すべきポイントがあります。

 

それは絵を平置きせず、立てかけることです。

 

立てかけることで床との設置面を少しでも小さくし、風通しの良い状況を作りましょう。

 

「湿気」はその重さでどんどんと下がっていくため、水分を含んだ空気は床近くに溜まってしまいます。

 

床からは離れたところに置けると尚良いですね◎


 

絵画を保管せずに部屋に飾り続けるのはアリ?ナシ?

「絵を替えるのはもう少し先でいいかな。」

「保管せずに飾ったままでもいいのでは?」

 

という声が聞こえてきたような気がします。

 

気に入った作品は、いつでも見えるところに飾っておきたいですよね。

 

かくいう私も、お気に入りの作品を2年以上も

自分の部屋の壁に飾っていました。しかし、

 

見事に黄ばみました。

ええ。それはそれは。

 

原因は、西日が当たる場所に飾り続けていたり、普段からほこりや汚れを落とすようなお手入れをしていなかったことです。

 

「経年変化をともに過ごしてきたんだ!!」

とポジティブに捉えられるならば良いのかもしれませんが、

 

「ああ、このまま飾り続けたらさらに黄色くなって、絵は傷んで、私が年老いたときにはもう....」

と切なくなったのを覚えています。


やっちゃった
 

もちろんアートの飾り方は人それぞれです。

しかし作品を大切に思うのであれば、一旦お休みしてもらうのも所有者の務めなのかもしれません。

 

劣化を少しでも遅らせるために、アーティストは耐久性や耐光性を意識しながら画材選びを行っています。

 

当然その画材が希少なものであればあるほど、作品の価格は上がっていくでしょう。

 

しかし、あなたが購入した作品の価値は、その価格にとどまりません。

 

アーティストの活躍と比例して将来的に大きくなることも予想されます。

 

後世へと繋ぐべき可能性がある点も、美術品ならではの醍醐味です。

 

大切な作品こそ、時々休ませてあげましょう。

 

倉庫/トランクルームを借りて保管するのも一手

作品の数が増えた方におすすめしたいのが、倉庫やトランクルームを借りることです。


倉庫
 

温度・空調管理を任せられますし、自宅が手狭にならない点も助かります。

 

月額料金、セキュリティ対策、温度管理などサービスの仕様は各社で異なります。

 

ご興味のある方はぜひ各社HPをご覧ください。


サービス名/社名 月額
寺田倉庫 7000円~
三菱倉庫 5520円~
住友倉庫 3795円~
共進倉庫株式会社 6000円~



 

【定期的な点検】こそが最強!!(チェックリスト付き)

これまで絵の保管方法をご紹介してきましたが、結局は劣化はゆっくりと進んでいくもの。

 

絵具の表面にヒビが入ったり紙にカビが生えたりキャンバス自体が壊れてしまうことも予想されます。

 

では、劣化を少しでも遅らせるために私たちは何ができるのでしょうか。

 

ズバリ、定期的な点検です。

 

点検時期は、保管条件が変化する季節の変わり目が良いでしょう。

 

その際は下記のチェックリストをご活用ください。

(点検時チェックリスト)

□絵具/キャンバスにヒビが入っていないか

□絵具/キャンバスにカビが生えていないか

□作品のどこかが破れていないか

□作品のどこかが歪んでいないか

□過度な速さで退色していないか(3ヶ月で絵の色がひどく変わったなど)

 

もしひとつでも当てはまった場合は、絵画修復専門のプロに相談をしてみましょう。

 

使用されている画材や技法によって、その修復方法は異なります。

 

また購入元のアーティストに連絡を取ることも必要かもしれません。

 

あなたがどんなに正しく保管したとしても、アーティスト側の技術的な面が原因となっていることもあるからです。

 

いずれにせよ定期的な点検を行っていれば、劣化の早期発見に繋がります。

 

衣替えや模様替えのタイミングと同時に行えば、毎回の点検が楽しみになり、きっと絵の寿命も伸びていくでしょう。


customer

 

まとめ

いかがでしたか。

今回は絵の保管方法と題し、

・すぐに実践できる基本の3ステップ

・長期保管のためのおすすめの管理アイテム

・点検時に役立つチェックリスト

をご紹介しました。

  絵は人間以上に寒暖の差に敏感です。
 

長く付き合っていくためにも、購入時から保管のための環境を準備できるといいですね。

Q&A

最後に、絵画の保管についてよくある質問についてまとめました。補足で参考にしていただければと思います。

Q. 基本的な絵の保管方法は?

絵を箱に入れた状態で、風通しがよく、直射日光があたらない、温度・湿度が一定に保たれる場所(温度は20℃前後、湿度は50%~60%が理想)に置くと良い状態で保管できます。

Q. 絵のお手入れ方法は?

やわらかい布や筆で優しく表面の汚れやほこりをはらってください。
また、作品裏の四隅に汚れが溜まっている場合は綿棒を使用するとカンタンにお手入れすることができます。
その際、皮脂が付着するので直接手で触れることは避けましょう。

Q. キャンバスアートの綺麗な保管方法ってある?

キャンバスアートを綺麗に保管するためには、以下の4つのポイントが重要です。

保管場所の温度と湿度を管理

キャンバスアートを保管する場所は、温度は20℃前後、湿度は50%~60%の場所を選び、なるべく一定に保ってください。

保管場所の通気性を確保

通気性がある場所に保管することで、カビや湿気の発生を抑えることができます。

重ねずに保管する

キャンバスアートは、直接絵同士を重ねず、縦に立てて保管することが望ましいです。立てかけることで床との設置面を少しでも小さくし、風通しの良い状況を作ることができます。

定期的にお手入れ

埃を取ったり、汚れを落としたりするなど、定期的にお手入れすることで、キャンバスアートの劣化を防ぎます。
 

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