- 制作年
- 2022年
- 技法/画材
- デジタルプリント / アクリル付き木製額縁
- サイズ
- 140mm×140mm, 額縁サイズ 200mm×200mm / 240mm×240mm, 額縁サイズ 300mm×300mm
- 重さ
- 1,500g
- ストーリー
- 緑深き山の頂に 空にいちばん近い村が有ります
その頂のわずかに開けた平らな土地に
昔から7軒だけの古い民家があります
その数は 増えることも減ることもありません
誰かが居なくなると
その家に誰かが帰り来て住み続け
営みは永々と続くのです
この村には刻を知らせる鐘の音はありません
太陽の動きと月の満ち欠けだけが
時間と季節の移ろいを教えてくれます
村人達は みんな無口で 穏やかで 物静かな人々です
村の住人の数は いつも どんな時代も
11人と決まっています
村人の多くは長生きです
今は105才のおばあちゃんが最高齢です
腰も曲がり杖もついて
白い長い頭髪は 魔法使いの風貌そのものです
若者達は 皆この村を離れていきますが
去年 空き家が出来 村人は9人になってしまいました
そこへ若い夫婦が帰って来ました
更に来年の春には村にとっては37年ぶりに
待望の赤ん坊が生まれる予定です
誕生の喜びの知らせは
その前に どこかの家の住人が
ひとり居なくなる別れの知らせでもあります
- 備考
- サインあり。※写真撮影の関係上、アクリル板を外しています。実際はアクリル板がついています。
【連なる家たち】
全体的に暗めの背景に赤い屋根の家が立ち並んでいます。独特な家の形が印象的です。
アクリル絵の具特有のハッキリとした色合いが作品の中でも生かされています。家の壁面には汚れの装飾もなされており、作者のこだわりが伺えます。
どこか不思議な雰囲気が漂う本作品。グレーでまとめたお部屋に飾ることで、空間の色彩とマッチするでしょう。