- 制作年
- 2020年
- 技法,材質
- カラーインク/黒インク/紙/パネル
- サイズ
- 240mm × 240mm
- ストーリー
- 私は眠りの中で夢を見るたびに、目覚めたあとで不思議な感覚を抱くことがあります。夢は現実の記憶から映し出されるとされますが、その一方で夢の中で得られたかもしれない記憶は目覚めとともに曖昧となりその確かさを失ってしまうからです。
画面の中央を隔てるようにインクで描かれたイメージは、夢と現が鏡合わせのように存在していることを表しています。その上から水で描かれたストロークには、私の意識が夢と現の境界を行き来していることを表しています。境界を跨いで互いのインクが混ざり合い、失われた確かさがその痕跡のみを残しているイメージを表した作品です。
- 備考
- サインあり
【夢と現の境界にて】
夢と現の鏡合わせの関係を想像させるように、二つの色が重ねられています。
そして、インクの上から描かれた水のストロークがその色の境界を曖昧なものとしています。
色が混じりにじんだ痕跡が偶発的な模様として現れ、幻影のような佇まいを見せています。
夢と現を行き来している時の不思議な身体感覚を想起させるような、流動的な軌跡が美しい作品です。
スタイリッシュな印象の本作品は、白や黒を基調にしたインテリアに合わせると、お部屋をよりクールな印象に見せてくれるでしょう。どこか水墨画のような佇まいもあるので、和モダンのお部屋にもマッチしそうです。
同シリーズの他作品と並べて飾るのもおすすめです。